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バキュームブラスト工法 Vacuum blast method of constyucthionreal estate


ブラスト工法の細別

ブラスト処理工法は、「乾式」と「湿式」のふたつに分類することができる
これらは、JIS Z0310【2004】に規定されている

 乾式及び湿式ブラスト処理方法の特徴とその比較
 乾式ブラスト処理方法 湿式ブラスト処理方法
 研削材を高圧の空気や遠心力などで処理鋼材面に打ちつけてブラスト処理をする方法で、最も標準な方法である。  水分を含んだ研削材や水を高圧で処理鋼材面に打ちつけてブラスト処理をする方法である。
 作業効率が高く、さび・ミルスケールを完全に除去できる。 水洗処理を同時に行うこととなるので、塩分除去効果もある。
粉塵の発生・飛散を伴う。 粉塵の発生や飛散はないが、ブラスト後の鋼材のさびの戻りへの対策や使用した水の回収や適切な処理などが必要となる。 
 作業に伴う騒音の発生がある。  現在のところ鋼橋塗装への適用には課題が多い。

 JIS Z0310[2004]で規定されているブラスト処理方法  
分類 ブラスト処理
方法の種類
 適 用
乾式 遠心式
ブラスト
 比較的単純な形状の面からなる被処理物の連続処理に適し、各種のさびの表面を高度の除錆度にまで仕上げることができる。
研削材の自動回収、粉塵回収装置が内蔵。隅部、角部への適用は困難である。
エアー
ブラスト
 あらゆる形状の被処理物に対する様々な場所での適用が可能であり、各種のさびの表面を高度の除錆度にまで仕上げることができる。
汚染物質の完全な除去が必要な場合は、事前に表面の洗浄が必要。粉塵抑制対策が必要。
バキューム
ブラスト
 粉塵の発生が厳しく制限され、かつ、被処理物を部分的に処理すればよい場合に適している。
研削材の自動回収、粉塵回収装置が内蔵。隅部、角部への適用ははできるが、狭隘部・小断面などには適用が難しい。
湿式 モイスチャ
ブラスト
 あらゆる形状の被処理物に対する様々な場所での適用が可能であり、各種のさびの表面を高度の除錆度にまで仕上げることができる。
湿式エアー
ブラスト
 あらゆる形状の被処理物に対して、水が存在してはいけないところ以外の様々な場所での適用が可能であり、各種のさび、特に化学的に汚染された鋼材の表面を、高度の除錆度にまで仕上げることができる。
スラリー
ブラスト
 表面粗さの小さい、きめの細かな表面を作る場合に適している。
ウォーター
ジェット
ブラスト
 あらゆる形状の被処理物に対して、水が存在してはいけないところ以外の様々な場所での適用が可能であり、さびの少ない鋼材の表面を、高度の除錆度にまで仕上げることができる。ただし、ブラスト処理前に既に腐食が進行している鋼材の場合、そのさびを完全に除去することは困難である。

ブラスト用研削材

 ブラスト用研削材は[金属系研削材]と[非金属系研削材]のふたつに分類される。これらはそれぞれにISO、JISで規定されているが、JISはISOの内容を基本的にほぼそのまま踏襲したものとなっている。

金属系研削材
 強度、硬度に優れており、破砕が少なく、回収して再使用するシステムに適しているが、長時間放置されるような場合では研削材粒子がさびで固定してしまうようなことがあるので、管理には注意が必要である。
 このため、バキュームブラストのような回収を前提としているような工法以外では、鋼橋の塗替えのような現場向きではない。
 
JIS Z0310[2004]で規定されている金属系研削材ほか
種 類 内 容
鋳鉄グリット  溶融鋳鉄を空気中に噴霧し、球状物とし、それを破砕したもの
高炭素鋳鉄グリット  溶融高炭素鋼を空気中に噴霧し、球状物とし、それを破砕したもの
高炭素鋳鉄ショット   溶融高炭素鋼を空気中に噴霧し、球状物としたもの
低炭素鋳鉄ショット  溶融低炭素鋼を空気中に噴霧し、球状物としたもの
カットワイヤー  ステンレス、アルミ、亜鉛、銅などのワイヤーを切断した円筒状のもの

非金属系研削材
 天然の石や砂、金属スラグなどを研削材としたもので、強度、硬度が比較的小さいため、研削材の破砕を伴い粉塵の発生が比較的多い。通常はそのまま産業廃棄物として処分する。鋼橋塗装では、石、砂、金属スラグ系のものが使用されている。
 この中では、溶融アルミナ、スタウロライトやガーネットは比較的硬度が高く、破砕しにくい特性をもっておりバキュームブラストのような研削材の回収が可能な工法で使用されることが多い。

JIS Z0310[2004]で規定されている非金属系研削材ほか
種 類 内 容
ケイ砂 けい酸分90%以上の岩石を破砕した粒子または天然けい砂からなるグリット状の研削材[2007年 JIS規格から除外] 
オリビンサンド 天然のオリビン鉱石を破砕したグリット状の研削材
溶融アルミナ 溶融したボーキサイトまたは高純度アルミナを冷却した後粉砕し、グリット状にした研削材。ボーキサイトから製造したものをレギュラー褐色アルミナ、高純度アルミナから製造したものを高純度アルミナという。
銅スラグ 酸化鉄・けい酸系である銅製錬時のスラグを水砕したグリット状の研削材
ニッケルスラグ 酸化鉄・けい酸系であるニッケル製錬時のスラグを水砕したグリット状の研削材
フェロニッケルスラグ けい酸・マグネシア・酸化鉄系であるフェロニッケル製錬時のスラグを水砕または風砕したグリット状の研削材
フェロクロムスラグ マグネシア・アルミナ・けい酸系であるフェロクロム製錬時のスラグを空気中で粒子化したショット状の研削材
製鉄スラグ 石灰・けい酸系である製鉄時のスラグを水砕したグリット状の研削材
製鋼スラグ 石灰・けい酸系である製鋼時のスラグを空気中で粒子化したショット状の研削材

ブラストのグレード

ブラストのグレードは、除錆度によって分類される。グレードは、ホワイトメタルニアーホワイトメタルコマーシャルスイープの4つに分けられるのが普通である。ホワイトメタルはほぼ100%の除錆度で、以下順に除錆度が低下する。
ブラストに関する規格類には下記のものが広く用いられている。

Steel Structures Painting Council:Surface Preparation Specification(SSPC

International Standard ISO 8501−1(Swedish Standard SIS 05 5900と内容は同じ)(ISO

塗装前鋼材表面処理基準(Standard for the Preparation of Steel Surface prior to Painting)(SPSS

これらの規格とグレードの対比は下記のとおりである。

グレード SSPC ISO SPSS
 ホワイトメタル  SP-5 Sa3 Sh3、Sd3 
 ニアーホワイトメタル  SP-10 Sa2.5 Sh2、Sd2
 コマーシャルブラスト  SP-6 Sa2 Sh1、Sd1
 スイープブラスト  SP-7 Sa1  ーーー

JIS Z 0313-1998 素地調整用ブラスト処理面の試験及び評価方法
 除せい度 鋼材表面の状態
 Sa1 拡大鏡なしで、表面には、弱く付着したミルスケール、さび、塗膜、異物及び目に見える油、グリース、泥土がない。
 Sa2 拡大鏡なしで、表面には、ほとんどのミルスケール、さび、塗膜、異物及び目に見える油、グリース、泥土がない。残存する汚れのすべては、固着している。
Sa2 1/2 拡大鏡なしで、表面には、目に見えるミルスケール、さび、塗膜、異物、油、グリース及び泥土がない。残存するすべての汚れは、そのこん跡が斑点又はすじ状のわずかな染みだけとなって認められる程度である。
 Sa3 拡大鏡なしで、表面には、目に見えるミルスケール、さび、塗膜、異物、油、グリース及び泥土がなく、均一な金属色を呈している。

SSPC 表面処理規格
仕上げ等級 SSPC記号  仕上げ基準  ISO相当
完全清浄ブラスト SP-5 全ての錆・ミルスケール・ 塗料その他異物を除去する。 Sa3
完全清浄に準ずるブラスト SP-10 全ての異物を完全に除去。極めて軽微なくもり・条痕、錆の染み・ミルスケール・酸化物等の軽微な残滓は容認。1平方インチ当たり95%以上は残滓がないこと。 Sa2.5
経済的ブラスト SP-6 少なくとも1平方インチ当たり2/3は錆・ミルスケールの残滓がないこと。 Sa2
軽いブラスト SP-7 固く付着したミルスケール、錆及び塗膜の残滓を除き全ての異物を除去する。 Sa1

SSPC 表面処理規格
仕上げ等級 SSPC記号  仕上げ基準  ISO相当
完全清浄ブラスト SP-5 全ての錆・ミルスケール・ 塗料その他異物を除去する。 Sa3
完全清浄に準ずるブラスト SP-10 全ての異物を完全に除去。極めて軽微なくもり・条痕、錆の染み・ミルスケール・酸化物等の軽微な残滓は容認。1平方インチ当たり95%以上は残滓がないこと。 Sa2.5
経済的ブラスト SP-6 少なくとも1平方インチ当たり2/3は錆・ミルスケールの残滓がないこと。 Sa2
軽いブラスト SP-7 固く付着したミルスケール、錆及び塗膜の残滓を除き全ての異物を除去する。 Sa1



バキュームブラスト工法とは

バキュームブラストの概要・・・
 アルミナなどの硬質の研削材を高圧のドライエアーで打ち付けると同時に研削材と微細粉塵を吸引除去し、ダストコレクター(サイクロン)で微細粉塵を分離して研削材を回収する。回収した研削材は破砕が比較的少ないため、そのままブラストに再使用できる。

バキュームブラストのメリット・・・
 この工法ではブラスト作業に伴う粉塵の飛散や漏れがほとんどなく、騒音も比較的小さいなど施工現場内外の環境負荷の増大を避けることが可能である。また、作業員の防護用具や装置なども比較的コンパクトで軽量なものとすることができ、安全性の点でもより優れている。この方式は鋼製橋梁の塗替え塗装のような現場施工においては、適正の高い工法と言える。

バキュームブラストのデメリット・・・
 但し、通常のオープンエアー式のブラスト工法に比べると処理可能な面積が小さくなること、端部や狭隘部、添接部などの凹凸形状への適用には作業上の制約があるなどの課題も残されている。

バキュームブラストの近年・・・
 近年、端部や狭隘部などにも効率的に作業できるような専用の冶具がさまざまに開発され、工事方法、作業方法にも工夫がこらされるようになってきており、その適用範囲は拡大されつつある。

バキュームブラストの摘要範囲・・・
 鋼橋、橋梁床板、橋脚、歩道橋、鉄塔、建築物、トンネル、貯水槽、船舶、落書き除去等...


施工状況説明 施工写真
保護具…
 ゴーグル、防塵マスク、ヘルメット、保護手袋等


 従来工法(オープンブラスト)より粉塵飛散が少ないため軽微な保護具での作業が可能。
防護施設…

 従来工法(オープンブラスト)より粉塵飛散が少ないため軽微な防護施設での作業が可能。
素地調整度合…

 従来工法(オープンブラスト)と同等であり、規格に定められているSa2.5及び表面粗さ80μm以下でのブラスト処理が可能。








施工動画状況 
橋脚(鋼板接着部)
 

歩道橋(蹴上部)